CF22 (2022年度大会参戦車両)
2022年度車両「CF22」はマシンコンセプトを「確実な走りとドライバビリティ」に定め、全動的種目の完走を目標にしました。フレームをはじめ、多くのパーツで設計変更を施し、確実な車検通過および完走への信頼性の向上を図りました。また、新規ドライバーでの参戦を考慮し、扱いやすい特性のパワートレインやサスペンションへと改善し、ドライバビリティの向上を目指しました。
シャシーでは、治具から設計を見直し、フレームを定盤から持ち上げて作ることの出来る治具を採用し、溶接難易度の易化や製作時間の減少を達成しました。また、サスペンションの取り付け点においても変更を施し、製作性や整備性を向上させアームの整備やセッティング変更の時間短縮を達成しました。
パワートレインでは、トルクカーブの再分析を行い、各回転数領域の使用頻度や官能評価等からドライバビリティの向上余地を洗い出し、吸気管長の変更によって対処しました。また、走行データやパーツ自体の性能といった観点から複合的に判断し、ウォーターポンプの縮小化を行い、499g の軽量化を達成しました。シェイクダウン後には、ペダル反力やシフトレバーポジション等の操作系にも力を入れ、試験によってより扱いやすいものとする事でドライバビリティを向上させました。
エアロデバイスでは、ルール変更に適応させつつもダウンフォースを得ることが出る形状を考案しました。また、サイドウィングはダウンフォースを稼ぎつつも改良を施すことで、整備性を向上させました。加えて、車両下面を流れる空気に着目し、フロアパンを最下面に這わせるように設けることで、空気の整流を図りました。また、フロントカウルをカーボンにより作製し、軽量化、高剛性化を達成しました。
CF22主要諸元
全長 / 全幅 / 全高 | 3144 mm /1441 mm /1176 mm |
ホイールベース | 1800 mm |
前/ 後 トレッド | 1200 mm / 1200mm |
車重 | 272kg(60kgDriver) |
エンジン | YAMAHA YZF-R6 |
排気量 | 599 cc |
フレーム | スチールスペースフレーム |
カウル | GFRP |
サスペンション | 不等長・非平行ダブルウィッシュボーン,プルロッド式 |
変速機 | 機械式シフト |
ホイール | F: 10inch 6J Braid R: 10inch 8J Braid |
タイヤ | F: Hoosier 16.0×7.5-10 R25B R: Hoosier 18.0×7.5-10 R20 |
CF21 (2021年度公式記録会参戦車両)
2020・2021年度車両「CF21」は今までの車両の長所である加速性能をさらに伸ばしつつ、周回コースで必要な「旋回性能とドライバビリティの追求」というコンセプトのもと、2020年から車両の設計、製作に取りかかりました。旋回性能向上のため更なる軽量化を目指し、シャシーではタイヤサイズの再検討とトレッド縮小によるドライバビリティ向上、パワートレインでは駆動力の向上とドライバビリティの改善、エアロでは新たなエアロデバイスであるサイドウィングの搭載によるマシン全体での空力性能の向上と解析精度向上をそれぞれテーマとして車両の設計を行いました。
CF21主要諸元
全長 / 全幅 / 全高 | 2945 mm / 1520 mm / 1195 mm |
ホイールベース | 1800 mm |
前/ 後 トレッド | 1200 mm / 1200mm |
車重 | 270kg(60kgDriver) |
エンジン | YAMAHA YZF-R6 |
排気量 | 599 cc |
フレーム | スチールスペースフレーム |
カウル | GFRP |
サスペンション | 不等長・非平行ダブルウィッシュボーン,プルロッド式 |
変速機 | 機械式シフト |
ホイール | F: 10inch 6J Braid R: 10inch 8J Braid |
タイヤ | F: Hoosier 16.0×7.5-10 R25B R: Hoosier 18.0×7.5-10 R25B |
CF20 (新型コロナウイルスの影響で大会中止)
CF19 (2019年度大会参戦車両)
アクセラレーションにおいて日本新記録 (3.995 s)を記録しました
2019 年度車両「CF19」は今までの車両の長所を伸ばし、また設計が煮詰められていない箇所を一つ一つ潰していくことで車両全体のレベルを向上させ、大会コースにて必要な「旋回性能とドライバビリティの追求」を図りました。また更なる軽量化を行い、218kg だった車重から 210kg へ軽量化を行いました。シャシーでは、小径タイヤを検討しドライビングポジションを下げ40㎜の低重心化を行いました。また小径タイヤの採用に伴いホイールルーム内を再検証しアップライトを製作しました。全体で軽量高剛性を意識し、アルミ削り出しのデフバルクヘッドを採用するなどし、フレームはねじり剛性を担保しつつ、1kgの軽量化を達成しました。
シャシーでは、小径タイヤを検討しドライビングポジションを下げ40㎜の低重心化を行いました。また小径タイヤの採用に伴いホイールルーム内を再検証しアップライトを製作しました。全体で軽量高剛性を意識し、アルミ削り出しのデフバルクヘッドを採用するなどし、フレームはねじり剛性を担保しつつ、1kgの軽量化を達成しました。
パワートレインでは、駆動力の向上とドライバビリティの改善を図りました。吸排気の設計を見直し、ピークトルクを500rpm低回転化させ、最高出力を向上させました。また出力に影響のない範囲で管長を短くすることで軽量化も行いました。
エアロデバイスはフロントウイングをばね上に取り付け、昨年度リタイア原因であった路面干渉を避けました。また全体で製法を見直し、2kgの軽量化を達成し、CFRP製品の表面もなめらかに仕上げることができました。
CF19主要諸元
全長 / 全幅 / 全高 | 2945 mm / 1520 mm / 1195 mm |
ホイールベース | 1800 mm |
前/ 後 トレッド | 1275 mm / 1275mm |
車重 | 270kg(60kgDriver) |
エンジン | YAMAHA YZF-R6 |
排気量 | 599 cc |
フレーム | スチールスペースフレーム |
カウル | GFRP |
サスペンション | 不等長・非平行ダブルウィッシュボーン,プルロッド式 |
変速機 | 機械式シフト |
ホイール | F: 10inch 6J Braid CFRP R: 10inch 8J Braid |
タイヤ | F: Hoosier 16.0×7.5-10 LC0 R: Hoosier 18.0×7.5-10 R25B |
CF18(2018年度大会参戦車両)
2018年度車両「CF18」は今までの車両の長所を伸ばし、短所を消していくことで車両全体のレベルを向上させることで大会コースにて必要な「旋回性能とドライバビリティの追求」を行ってきました。また、今までのマシンで不十分であった軽量化にこだわり、250kg だった車重から 217kg へ軽量化を達成しました。シャシーでは、アライメント剛性を高めることで旋回性能の向上を図りました。また、より小型で軽量なステアリングラックの採用などで大幅に軽量化しました。
サスペンションでは、幅広いセッティングを実現可能にし、多くの走行機会を設けて周回走行用とスキッドパッド用にわけてセッティングを最適化していきました。
パワートレインでは、排気系と駆動系の設計を同時に行うことで、ピークトルクを低回転側に移行と中回転域のトルクの谷を大幅に改善を行い加速性能とドライバビリティの向上を達成しました。
エアロデバイスは昨年度同様に旋回性能の向上に必要なダウンフォース獲得のために、車両姿勢にとらわれないバネ下ウイングを採用しました。今年度は更なるダウンフォースを獲得することはもちろんのこと、旋回中のウイング姿勢に着目し開発を行いました。
CF18 主要諸元
全長 / 全幅 / 全高 | 2945 mm / 1520 mm / 1195 mm |
ホイールベース | 1800 mm |
前/ 後 トレッド | 1275 mm / 1275mm |
車重 | 277kg(60kgDriver) |
エンジン | YAMAHA YZF-R6 |
排気量 | 599 cc |
フレーム | スチールスペースフレーム |
カウル | GFRP |
サスペンション | 不等長・非平行ダブルウィッシュボーン,プルロッド式 |
変速機 | 機械式シフト |
ホイール | F: 10inch 6J Braid CFRP R: 10inch 8J Braid |
タイヤ | F: Hoosier 16.0×7.5-10 LC0 R: Hoosier 18.0×7.5-10 R25B |
CF17 (2017年度大会参戦車両)

2017 年度車両「CF17」は前年度マシン「CF16」で得られたデータを生かし、動的審査で表彰台を目指すために旋回性能とトラクションの追求に焦点をあて、開発を進めていきました。
旋回性能ではロール剛性とダンパーを見直すことで転舵の応答性を向上させました。また、ロール剛性の改善とエアロデバイスの搭載によるグリップの増加でボトムスピードの向上を図り、ロック率の大きいディファレンシャルギアとダンパーによりトラクションがかかりやすくなるようにしました。ダンパーは減衰力が大きく調整可能なものを採用することによって、実走行やドライバーの好みに合わせたセッティングが可能になりました。
トラクションでは、シャシーダイナモでの計測から判明した大きなトルクの谷の改善を制御により行いました。また、径の大きいスロットルを見直し、小径スロットルにすることで、ドライバーが意図する加速を可能にしました。
エアロデバイスは、全体のボトムスピードの向上と旋回中のグリップの増加による旋回性能の向上に寄与し、マシンの動的性能を大幅に改善しました。バネ下に搭載したことで、バネ上とは別の動きをするため、サスペンションセッティングの自由度を増やすと同時に、フロントウイングを低い位置に搭載することができました。
CF17 主要諸元
全長 / 全幅 / 全高 | 3045 mm / 1520 mm / 1195 mm |
ホイールベース | 1800 mm |
前/ 後 トレッド | 1275 mm / 1275mm |
車重 | 310kg(60kgDriver) |
エンジン | YAMAHA YZF-R6 |
排気量 | 599 cc |
フレーム | スチールスペースフレーム |
カウル | GFRP |
サスペンション | 不等長・非平行ダブルウィッシュボーン,プルロッド式 |
変速機 | 機械式シフト |
ホイール | 10inch 8J Braid |
タイヤ | Hoosier 18.0×7.5-10 R25B |
CF16 (2016年度大会参戦車両)

2016年度車両「CF16」はCar×Funをコンセプトに,スピード感,一体感,安心感の3点に注目して, ドライバーが全力で限界を攻められる車両を目標に開発を行いました.シャシーを前年度から大きく変更し,10inchタイヤ,ロングホイールベース,リアヘビーな重量配分を採用しました.車体の小型化に取り組み大幅にヨー慣性モーメントを削減しました.
◆マシンの特徴
シャシー
サスペンション部品をアルミ削り出しで製作し,軽量高剛性としました.オリジナルのブレーキディスクを設計し搭載しました.10inchタイヤへの変更を含めて,一輪あたり約3kgのばね下重量の軽量化をしました.全力走行中も素直に動き, 限界がわかりやすいマシンとなるようなサスペンションジオメトリおよびセッティングを目指しました
フレーム&ボディ
熱害対策,ペダル類の構造変更などによって各部品の省スペース化を行うことで,ドライバーの操作性を損なわずにフレームの全長を400mm短縮しました .フレームのパイプ配置を見直すことで重量を前年比の94%の軽量化と,200%の高剛性化をしました.
パワートレイン
3Dプリンターを用いて吸気系を製作しました.3Dプリンターによって自由度が高まったことで,流体解析と強度解析で得た高性能な形状を実現できるようになりました.厳しくなった騒音規制に対応するためにサイレンサーを変更し,消音性能と高出力の両立をしました.シフト操作では電子制御によるアシストを行うことで,ペダル操作をせずに0.04秒でシフトチェンジが可能になりました.
エクステリア
オーバーハングが短い車体の特徴を生かしたカウルとしました.また,戦闘機の主翼をイメージしたサイドポンツーンを前方へ傾斜させスピード感を表現しました.走行会用カウルと大会用カウルを作ることで,大会用に美しく滑らかな塗装をしたカウルを用意できました. 大会後には,ばね下にフロントウイングとリアウイングを搭載し,空力にも着手しました.
CF16 主要諸元
全長 / 全幅 / 全高 | 2480mm / 1520 mm / 1200mm |
ホイールベース | 1800 mm |
前/ 後 トレッド | 1275 mm / 1232mm |
車重 | 300kg(60kgDriver) |
エンジン | YAMAHA YZF-R6 |
最大出力 | 58kW@11500rpm |
最大トルク | 55[Nm]@8500rpm |
排気量 | 599 cc |
フレーム | スチールスペースフレーム |
カウル | GFRP |
サスペンション | 不等長・非平行ダブルウィッシュボーン,プルロッド式 |
変速機 | 機械式シフト |
ホイール | 10inch 8J Braid |
タイヤ | Hoosier 18.0×7.5-10 |
CF15 (2015年度大会参戦車両)

2015年度車両「CF15」は「Car×Fun~モータースポーツに参加する魅力をより多くの人に~」というコンセプトのもと、モータースポーツに参加する魅力をより多くの人に伝え体感させられる車両とは、運転する喜び(ドライバー)、 チューニングする喜び(メカニック)、 勝利する喜び(チーム)をもたらす車両であると考え、開発を行いました。
◆マシンの特徴
シャシー関連開発指針
昨年度マシン搭載パーツに細かいアップデートを重ね、 ドライバーの思うままに操ることのできるマシンを目指しました。スタビライザーやアップライトに調整機構を設け、様々なセッティング変更を可能にします。従来の3ペダル方式から2ペダル方式に変更し、クラッチレバーをステアリング付近に置くことで、ペダル周りに余裕ができるため整備性が大きく向上します。 また、重量物のレイアウトを見直すことにより車高を落とし、更なる低重心化を目指しました。
パワートレイン関連開発指針
引き続き YAMAHA YZF-R6 のエンジンを搭載し、microtec の汎用 ECU を用いて制御を行います。 主に排気騒音問題の解決に取り組みました。レギュレーションや マシンレイアウトを考慮したうえで、新たな排気システムに適したサイレンサーを選定しました。
CF15 主要諸元
全長 / 全幅 / 全高 | 2480mm / 1500mm / 1195mm |
ホイールベース | 1750 mm |
前/ 後 トレッド | 1300mm / 1300mm |
車重 | 315kg(60kgDriver) |
エンジン | YAMAHA YZF-R6 |
最大出力 | 77ps@11400rpm |
最大トルク | 55[Nm]@8500rpm |
排気量 | 599 cc |
フレーム | スチールスペースフレーム |
カウル | GFRP |
サスペンション | 不等長・非平行ダブルウィッシュボーン,プルロッド式 |
ショックアブソーバー | Penske monotube damper |
変速機 | 電磁シフター |
タイヤ | Hoosier 20.5×7.0-13 R25B |
CF14 (2014年大会参戦車両)

2014年度車両「CF14」はCF13のコンセプト「Car×Fun」を引き継ぎ, 信頼性・整備性・生産性、の達成により誰でも運用でき、 高いドライバビリティと豊富なセッティングにより、ドライバーとエンジニアのどちらにも 楽しめる車両を目指して開発を行いました。
◆マシンの特徴
シャシー関連開発指針
ばねレート、ロール剛性、およびブレーキバランスに注目して開発を行い、 4輪の接地性が大きく改善し、急激な姿勢変化を抑制しました。これにより、旋回で0.05G、減速で0.26G向上しました。 フレームやサスペンションアームを中心に各部品で設計、加工法、および治具の見直しを行い生産性が向上しました。 ペダルユニットやステアリングなどドライバーが触れる部品は高剛性化に取り組み、操作性の改善を行いました。
パワートレイン関連開発指針
吸気系の改善により開発初期段階から、10%出力を向上させました。 また、以前から付いていながら有効に活用できていなかった電磁シフター、トラクションコントロール、およびローンチコントロールを 有効に機能させました。ターボ車だったCF13に出力は及びませんが、電子制御の改善により、 アクセラレーションのタイムを0.35[s]短縮できました。また、排気系、燃料系、オイルパンの改善により低重心化に寄与しました。
CF14主要諸元
全長 / 全幅 / 全高 | 2480mm / 1402mm / 1196mm |
ホイールベース | 1600mm |
前/ 後 トレッド | 1200mm / 1200mm |
車重 | 300kg(乗車時) |
エンジン | YAMAHA YZF-R6 |
最大出力 | 78ps@11500rpm |
最大トルク | 55[Nm]@8500rpm |
排気量 | 599 cc |
フレーム | スチールスペースフレーム |
カウル | GFRP |
サスペンション | 不等長・非平行ダブルウィッシュボーン,プルロッド式 |
ショックアブソーバー | Penske monotube damper |
変速機 | パドルシフト 電磁シフター |
タイヤ | Hoosier 20.5×7.0-13 R25B |
CF13 (2013年度大会参戦車両)

2014年度車両「CF14」は大幅変更をしたCF12のコンセプト「Car×Fun~車の楽しみをすべての人に~」を引き継ぎ, サーキット走行を通してタイムを追求する喜び、操作する楽しさを味わってもらえる車両を目指しました。 基本的には CF12 の正常進化・洗練を目標としました。
◆マシンの特徴
シャシー関連開発指針
ロガーデータでも確認された、後輪のインリフトおよび制動時の後輪荷重の抜けを解消することを第一目標として定めました。また、新規パーツを設計する際には、大会最重量級であった CF12 の反省点から軽量化を目標とするとともに、 加工時間・生産コストが可能な限り小さくなるようにしました。
パワートレイン関連開発指針
加速性能の向上を目指しました。ターボをRHF3型から大型化しRHF4に変更することで 排気抵抗を削減し、高回転での充填効率の向上を図りました。結果、CF12 の 67PS@10400rpm から大きく向上し、91PS@10800rpm となりました。汎用ECUで制御することにより、 燃料・進角の最適化および燃料カットによる燃費向上を図りました。3Dプリンタを用いて インテーク部品を製作することによる気筒間格差の削減と信頼性向上に取り組みました。
CF13主要諸元
全長 / 全幅 / 全高 | 2800mm / 1394mm / 1196mm |
ホイールベース | 1600mm |
前/ 後 トレッド | 1200mm / 1200mm |
車重 | 330kg(乗車時) |
最低地上高 | 36mm |
エンジン | YAMAHA YZF-R6 |
最大出力 | 91ps@11500rpm |
最大トルク | 59[Nm]@8500rpm |
排気量 | 599 cc |
フレーム | スチールスペースフレーム |
カウル | GFRP |
サスペンション | 不等長・非平行ダブルウィッシュボーン,プルロッド式 |
ショックアブソーバー | Tanner G2 |
変速機 | パドルシフト 電磁シフター |
タイヤ | Hoosier 20.5.x7.0-13 |
CF12(2012年度大会参戦車両)

CF11(2011年度大会参戦車両)

CF10(2010年度製作車両)

チフ509(2009年度製作車両)

チフ408(2008年度製作車両)

チフ307(2007年度製作車両)

チフ206(2006年度製作車両)

チフ206はCUFPが製作する2台目の車両になります。設計コンセプトは「Clam and Zeal」。
日本語で「冷静と情熱」を意味し、高い信頼性と運動性能を併せ持った車両をイメージしたものです。
また今年度の車両は去年の反省を生かし、リサイクル性ということも考慮しました。
このコンセプトにかなう車両を作るために次の三点を設計目標としました。
■運動性能&信頼性
レーシングカーの目的は速く壊れずに決まったコースを完走させることです。
高い運動性能を持つために軽量、低重心の車両づくりを心がけつつも過度の肉抜きなどのマシンの信頼性を損なうような設計は行なわず、確実にチェッカーフラッグを受けることのできるマシン作りを目指しました。
■運転しやすさ
確実に速くゴールするために必要なものは運動性能と信頼性のあるマシンだけではなくドライバーの正確なドライビングが重要となってきます。そこで操作の容易さはマシンの運動性能、信頼性を実際に引き出すための重要なファクターと考えドライバーが操作しやすい操作系とすることを心掛けました。
■リサイクル性
資源の有効活用を考えなければならない現在においては使用する材料を再利用しやすいものにする必要です。
これはレーシングカーにおいても例外ではないと考え廃棄処分の難しい、FRP製パーツの使用を極力おさえ、代わりに再利用しやすいアルミニウムを多く使用することで車両重量の増加を抑え、車両を廃棄処分する際のリサイクルのし易さにも配慮しました。

チフ105主要諸元
ホイールベース | 1700mm |
前/ 後 トレッド | 1200mm / 1200mm |
車重 | 305kg(乗車時) |
最低地上高 | 45mm |
エンジン | HONDA CBR600RR |
最大出力 | 75ps/11000rpm |
最大トルク | 7.2kgm/9000rpm |
フレーム | スチールスペースフレーム |
カウル | GFRP |
サスペンション | 不等長・非平行ダブルウィッシュボーン |
変速機 | MTパドルシフト |
タイヤ | BRIDGESTONE 180/510 R13 |
チフ105 (2005年度製作車両)

マシンコンセプト
参戦1年目となる2005年度CUFPは,第3回全日本学生フォーミュラ大会出場を目指して昨年8月に初めてFormula SAER準拠のマシンの製作に取り組みました。
Formula SAEの競技会コンセプトには,「The intended SALES MARKET is the nonprofessional weekend autocross racer」と記載されています。そこで私たちは市場を常に意識した『ユーザー志向型のマシン』をキーコンセプトに掲げました。
その上で、モータースポーツの魅力には何があるのかを話し合い,『Total Balance』,『Design』,『Maintenance』の3点を追求しマシンの設計。製作を行いました。
『 Total Balance 』
モータースポーツでの,一番の醍醐味は自らが操縦し,思いのままに操ることができることであると考えました。自らが思い描いた動作を実現するため,特に旋回性能を重視しました。

『 Design 』
モータースポーツにおいても,マシンの性能だけでなく外観も車を選ぶ上での重要な要素であると考えました。そこで,機能と美しさを両立したマシンを設計しました。

『 Maintenance 』
左図に示すハブユニットを使用するなど,部品点数を削減し構造を簡単にすることで,ユーザーが気軽にメンテナンスできる車両を設計しました。

チフ105主要諸元
ホイールベース | 1700mm |
前/ 後 トレッド | 1200mm / 1200mm |
車重 | 330kg(乗車時) |
最低地上高 | 50mm |
エンジン | HONDA CBR600RR |
最大出力 | 40ps/9000rpm |
最大トルク | 3.2kgm/6500rpm |
排気量 | 599 cc |
フレーム | スチールスペースフレーム |
カウル | GFRP |
サスペンション | 不等長・非平行ダブルウィッシュボーン |
変速機 | MTパドルシフト |
タイヤ | BRIDGESTONE 180/510 R13 |